須堂さくら 作
2人、一緒の布団で眠っていると、寝惚けた彼女が、暖かさを求めてか、擦り寄ってくることがある。
それが何となく幸せで、ときどき同じくらいの時間にぼんやり目が覚めるようになった。
決して起こしたりしないように、ただただ彼女が動くのに任せる。
「ぅん…」
僅かに洩れる声にも、心臓が飛び上がるほど驚いて、目を覚まさない彼女に、安心する。
それでできるなら、愛しい彼女をそっと抱き締めて、もう一度眠りにつくのだ。
そして、そんな日は必ず、腕の中で目を覚ました彼女は顔を赤くして、それから恥ずかしそうに微笑む。
「…おはようございます」
それまでは、どうか一緒に。
2005/04/22 公開
だからお題は…。 もうどこかにいってしまいましたね。