新生DREAM

ただ、偶然かもしれなかったあの瞬間

須堂さくら 作

「運命って、信じますか」

「…運命?」

「僕と貴女が出会ったのがもし…」

「もし離れ離れになるとして、それでも…?」

くすりと笑った彼女に、彼は何も言えなくなる。

「もしも運命があるのなら、私は何をしてもいいことになりますね」

だってそれが、"運命"だから。

「そうしないのも運命だなんて、馬鹿馬鹿しいと思いますけど」

「…じゃあ」

「…私と貴方が出会ったのは…そう、名前を付けるなら"偶然"でしょうね」

「偶然ですか」

「えぇ、偶然です」

たくさんの偶然の、どれが無くたって、2人は出会わなかった。

「それじゃあ、僕はその偶然に感謝することにします」

出会えた偶然に、感謝を送ろう。

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2004/10/19 公開

…何だ、これは。
まぁ、いいか。中途半端もまたよし。
ちなみに私は運命を信じてます。
あぁでも、多分普通の人とは定義が違うんだろうな。