新生DREAM

おやすみ

DREAM de お題

須堂さくら 作

 布団にもぐりこむと、時雨と目が合った。
 何となく恥ずかしくなってごそごそと動く。
「……若菜さん」
「は、はい」
「…寒くはありませんか」
「え?…あ、いえ、別に…」
「……………」
 がさりと動く気配がして、彼の腕が背中に回った。
「あ、あの…」
「…もう少し」
 戸惑う彼女に呟いてほんの少し引き寄せる。
 それだけで彼女の顔は赤く染まった。
「…嫌、ですか」
「えっ…」
 不安になって尋ねる。
 若菜は驚いたような顔で彼を見つめ、小さく首を振った。
「い、嫌なわけじゃ…少し、恥ずかしいだけです…」
「…恥ずかしい…」
「え、えぇと…その、だって、こんなに近くにいるの…初めてで…あの、緊張、してしまうだけです」
 キョトンとした彼にそう言う。けれどやっぱりさして理解出来なかったらしく、不思議そうな瞳は変わらなかった。
「…嫌なわけでは、ないんですか」
「…はい」
 こくりと頷くと、彼はほっとしたように微笑む。
 そんな彼の様子に、まぁいいか、と若菜はそっと、彼に触れた。

 朝の柔らかな光に目を覚ます。
 まだぼんやりとする頭で、目の前に人の気配を感じた。
 …あぁ、そうだ。
 二人で眠っていたのだと思い出してちらりと視線を上げる。
 最初に目に入ったのはさらさらとした真っ黒い髪。
 普段結ばれた髪が緩く頬を流れて何となく新鮮だった。
 思わず手を伸ばしそうになって、そんな自分に驚く。
 愛しい、と思ったのは多分初めてだ。
 触れたくて触れたくてたまらないだとか、そんな気持ちを感じるのも、きっとこの人だけで。
 何だか、不思議。
 そう、思う。
 ふと微笑んで、そろりと布団から抜け出す。
 彼が起きてくるのがいつなのかは分からないけれど、その前にやりたいことはたくさんある。
 できるなら、みんな終わって万全の状態で彼を起こせたらいいな、と思いながら、彼女は部屋を出た。

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2006/09/04 公開

う、わぁ…。
何だか少し時間が空いてしまってどうだ…。
どうも色んなところが微妙な感じですが。
最近何というか、恋愛ものに飢えてるんじゃなかろうかというくらい書きたくて書きたくてしょうがない衝動があって。
本家が進まないよなぁと思いながら、やっぱり欲望のままに書いてしまい。
多少後悔気味というか、もうちょっとあれもどうにかしたいなぁ…。
あ、いかんいかん、後書きですね。日記になってますね。
えぇと、とりあえず、ラブラブだよなぁこの2人。
多分本編以上にラブラブになるんでしょうね。この2人だと。妨げる物は全くないし。
どうでもいいことですが。
「リア」さんの原型はアリアちゃんだということに一体どれくらいの人が気付いているんでしょうか。
しかも旦那様死んじゃった設定って…。ケイくん出てくることないじゃん…。
思わず書いちゃったのでもう仕方ないですが。
まぁ、原型ったって、どっちかと言うと初期のアリアちゃんなのでその分年が上だったりとか(ってもさらに上がってますが)
まぁ、そんなこんなでこんなどうでもいい所で結構大事かもしれない秘密をばらしてみたりして。
でもやっぱりどうでもいいのか…。まぁ、あまり気にせずいっちゃえ。自分。
…結局あんまり後書きしてませんがこの辺で。